卒FITで蓄電池時代到来か

こんにちは、植山です。

タイトルを見てピンと来た人も多いのではないでしょうか。「FIT」国の太陽光発電の余剰電力に対する10年間の固定価格買取制度ですが、2009年に始まったこの施策が終わる家庭が出てきましたね。当時は48円/kWhという高価格で買い取りをしてくれていたので、一気に太陽光発電の時代がやってきたのを覚えています。

さて、今日の話は家庭用蓄電池についてなのですが、聞いたことのある方も多いかと思います。「実際のところどうなの?」って話ですが、弊社では家庭用蓄電池の設置に関してご相談を受けることもありますが、正直あまりお勧めはしていません。理由は価格です。ご検討されている方ならわかる方もいらっしゃるかもしれませんが、国内で販売されている平均的な家庭用蓄電池の価格は現在、1kWhあたり20万円くらいするものがほとんどです。4人家族のご家庭の場合、平均的な1日の電気使用量は18kWh前後ですが、災害時などを想定し必要最低限と考えた場合は7kWh程度は必要となるかと思います。ちなみにこの「kWh」とは、500wの家電製品を10時間使うと[500w×10時間=5000w→5.0kWh]と言う計算になります。7kWhでも心もとない気がしますが、価格は140万円以上はかかりますね。電力を使用すると電気会社より1kWhあたり22円前後の料金を徴収されますので「元を取る」までに10年近くかかる計算になり、その頃に故障のリスクも増えてきますね。

さて、そんな家庭用蓄電池なのですが、あの世界的に有名な電気自動車メーカー、テスラが「 Powerwall(パワーウォール)2 」を2020年春から販売するそうです。

引用元 https://www.tesla.com/jp/powerwall
テスラジャパン

見た目もスマートでカッコイイですね。大きさ的には4人用のダイニングテーブルの天板より少し小さいくらいなので、意外と大きいなと感じました。驚くべきはその価格です。13.5kWhという大容量で82.5万円、接続をコントロールする機器と組み合わせても99万円で1kWhあたりの金額は7.3万円という低価格。先ほど述べた20万円と比べるとおよそ1/3です。10年保証もついてますので安心ですね。自動車で蓄電池の技術を研究してきたノウハウと、直販システムにより低価格が実現しているそうです。

いまや蓄電池の本場は中国市場がけん引していますし、海外勢や異業種からの参入も今後多くなってくると思います。技術の普及と共に競争が過熱すると国内メーカーの価格も下がりますし、家庭への導入もハードルが下がるのではないかと思います。

卒FITを迎えるご家庭の皆様もこれから太陽光発電という皆様も、家庭用蓄電池はこれから本格的に波が来ると思いますので、検討されてみるのも良いかもしれません。災害の話題が多い昨今「備え」についてもお話されてみてはいかがでしょうか。